知らないと損をする学術英語の基礎

■出典:学術英語アカデミー パケット道場~初級アカデミック英語講座~

研究者にとって、国際舞台で自身の研究結果を発信するために英語は必要不可欠なツールのひとつ。しかし、ビジネス用の英語レッスンは巷にあふれていても、学術研究者向けの英語を教えてくれる場はほとんどないのが実情です。初めての英語論文の執筆や学会発表は、研究室の先輩や仲間の見よう見まねで乗り越えた……という方も多いのではないでしょうか。本コラムでは、初めて英語論文を書く方や学術英語の基礎をもう一度押さえたいという方のために、自らも物理研究者であり、長年京都大学で英語指導を行ってきたパケット先生が、研究者による研究者のための“使える”英語論文執筆の基礎知識をご紹介します。

◎前回『英語で誤用しやすい文法 “名詞付加語”』はこちら

今回は学術著作物を執筆する際の“謝辞”の書き方についてです。どんな一文を添えるか考えてしまう方は、是非今回の例文を参考いただければです。細かい規定やルールについては、各ジャーナルの投稿規定を確認する事をおすすめします。

謝辞の記載方法について

論文の作成に実質的な貢献を行っていても、著者となる基準を満たさない人やグループは謝辞(Acknowledgements)に記載します。
謝辞には、技術的な面や執筆などにおいて具体的な役割を果たした人や、間接的にサポートを行った人物やグループも含まれます。また、経済的な援助を行った団体が謝辞の最後に記されるのはよくあることです。原則として、そのように貢献者として記載される人物からは、あらかじめ謝辞への掲載許可を得ておかなければなりません。

なお、ジャーナルによって謝辞に関する基準が大きく違いますので、原稿を投稿する前に「Instructions for Authors」を参照してください。

以下に謝辞の典型例を挙げます。

  1. I would like to thank R. Solleg for useful discussions. I am grateful to P. Wisp for assistance with the numerical simulations and G. Wang for carefully proofreading the manuscript. This work was supported by a Grant-in-Aid for Scientific Research (No. A234-1) from PCAC.
  1. The authors are grateful to P.S. Renoult for suggesting the topic treated in this paper. We also thank T.M. Jones for sharing her dataset with us. One of us (V.A.) is supported by a JSPS Grant for Young Scientists. This work is supported by NSF Grants AAG-234 and YIG-457-3.
  1. The authors would like to thank J. Yamana for technical assistance with the experiments. We also thank Y. Ohta and J. Franklin for lending their expertise on the application of Lie algebra techniques. Finally, we are grateful to the referees for useful comments. This work is supported by a Grant for Medical Technology Research from the McGovern Foundation.
  1. I am grateful to P.G. Moget for collaboration on the early stages of this work. I would like to thank the members of Hunt Institute for their hospitality during my visit, when the main results of this paper were obtained. I would also like to take this opportunity to thank J. Jeffers for years of collaboration and advice. This work is supported by Grants-in-Aid for Fundamental Research (Nos. 31-34-1 and 56-44-2) from the GHO.
◆今回のポイント
・貢献者として記載する方へあらかじめ謝辞への掲載許可を得ておく
・記載のルールについては投稿ジャーナルの投稿既定を確認する
『論文の構成要素-“イントロダクション”』につづきます
Glenn Paquetteグレン・バケット(Glenn Paquette)
1993年イリノイ大学(University of Illinois at Urbana-Champaign)物理学博士課程修了。
1992年に初来日し、1995年から、国際理論物理学誌Progress of Theoretical Physicsの校閲者を務める。京都大学基礎物理研究所に研究員、そして京都大学物理学GCOEに特定准教授として勤務し、京都大学の大学院生に学術英語指導を行う。著書に「科学論文の英語用法百科」。パケット先生のHPはこちらから

科学論文の英語用法百科〈第1編〉よく誤用される単語と表現科学論文の英語用法百科〈第1編〉よく誤用される単語と表現
単行本: 688ページ
出版社: 京都大学学術出版会 (2004/09)
言語: 日本語
ISBN-10: 4876986290
ISBN-13: 978-4876986293
発売日: 2004/09
商品パッケージの寸法: 22 x 15.5 x 4.5 cm

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