知らないと損をする学術英語の基礎

■出典:学術英語アカデミー パケット道場~初級アカデミック英語講座~

研究者にとって、国際舞台で自身の研究結果を発信するために英語は必要不可欠なツールのひとつ。しかし、ビジネス用の英語レッスンは巷にあふれていても、学術研究者向けの英語を教えてくれる場はほとんどないのが実情です。初めての英語論文の執筆や学会発表は、研究室の先輩や仲間の見よう見まねで乗り越えた……という方も多いのではないでしょうか。本コラムでは、初めて英語論文を書く方や学術英語の基礎をもう一度押さえたいという方のために、自らも物理研究者であり、長年京都大学で英語指導を行ってきたパケット先生が、研究者による研究者のための“使える”英語論文執筆の基礎知識をご紹介します。

◎前回『学術著作物執筆における“タイトル”、“キーワード”』はこちら

◎今回は、タイトル通り、混同しないように注意すべき似ている単語『incidentとincidence』についてです。

“incidentとincidence”について

名詞「incident」と「incidence」はつづりも発音もよく似ていますが、意味は大きく異なります*。以下に2語の定義と正しい用法を例示します。

incident:(好ましくない)出来事。

  1. In that incident, the level of contamination was between 6 and 16 ppm.
  2. Most such incidents result in miscarriage.

incidence:(病気などの)発生、発生率。

  1. The incidence of both of these diseases increased in the U.S. between 1994 and 2007.
  2. The city has implemented measures to reduce the incidence of accidents at this intersection.

*2語ともここで例示する以外にもいくつか意味がありますので、ご注意ください。

『英語における記述記号の基本 “引用符(クォーテーション)”』につづきます
Glenn Paquetteグレン・バケット(Glenn Paquette)
1993年イリノイ大学(University of Illinois at Urbana-Champaign)物理学博士課程修了。
1992年に初来日し、1995年から、国際理論物理学誌Progress of Theoretical Physicsの校閲者を務める。京都大学基礎物理研究所に研究員、そして京都大学物理学GCOEに特定准教授として勤務し、京都大学の大学院生に学術英語指導を行う。著書に「科学論文の英語用法百科」。
パケット先生のHPはこちらから科学論文の英語用法百科〈第1編〉よく誤用される単語と表現科学論文の英語用法百科〈第1編〉よく誤用される単語と表現
単行本: 688ページ
出版社: 京都大学学術出版会 (2004/09)
言語: 日本語
ISBN-10: 4876986290
ISBN-13: 978-4876986293
発売日: 2004/09
商品パッケージの寸法: 22 x 15.5 x 4.5 cm
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