3777015632_1126353f77_z

Photo by Brad.K

日本国際賞(Japan Prize)の受賞者が1月26日発表され、物質、材料、生産分野「ナノ構造を活用した画期的な無機電子機能物質・材料の創製」で細野秀雄博士(東京工業大学元素戦略研究センター長)が受賞した。

日本国際賞(Japan Prize)の設立は、
1981年に当時の鈴木内閣の中山太郎総理府総務長官が「国際社会への恩返しの意味で、日本にノーベル賞並みの世界的な賞の創設を」という構想をたてられ、これに松下幸之助氏(パナソニック株式会社創業者)が『畢生(ひっせい)の志』にもとづく寄付をもって応えられたことにより実現したものです。

1985年4月に第1回の「日本国際賞授賞式」を開催、今回で第32回を迎える。

公益財団法人 国際科学技術財団は1982年に設立され、日本国際賞(Japan Prize)による顕彰事業のほか、研究助成事業などの活動もしている。(国際科学技術財団の研究助成 過去の採択実績一覧

受賞した細野秀雄博士は、長年にわたる物質のナノ構造研究により、ガラスのような透明な酸化物は電気を通さない為、電子機能材料には向かないというこれまでの常識を覆し、透明アモルファス酸化物半導体を開発。
特に世界で初めて作成したIn-Ga-Zn-O(インジウム、ガリウム、亜鉛、酸素)系薄膜トランジスタ(IGZO-TFT)はスマートフォン等で使われる高精細で省エネルギーなディスプレイとして実用化された。また、従来電気を通さないセメント材料から電気伝導性をもつ化合物の創出や、超伝導には有害とされる鉄を含む高温超伝導体の発見など、物質のナノ構造視点から新領域を開拓し、産業にも大きく貢献した点が受賞のポイントとなった。

「生物生産、生命環境」分野では植物遺伝学者のスティーブン・タンクスリー博士(米国)が受賞した。

なお、授賞式は天皇皇后両陛下もご臨席のうえ、4月20日(水)に東京にて開催。各氏に賞状、賞牌と各分野に対し賞金5,000万円が贈られる。