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2013年、日本発の査読付き総合科学誌(英文誌)として産声を上げたオープンアクセスジャーナル “Science Postprint”
世界にはすでに名の通ったオープンアクセスジャーナルが多数ある中、特定学会との繋がりもなく、なぜ、全くの一から学術雑誌を立ち上げようと思ったのか。単なる論文発表の場ではなく、そこから資金調達や共同研究につながるボーナスがあるメディア、ボーナス・サイエンスジャーナルを目指したいという、GH株式会社の竹澤社長にお話を伺いました。

GH株式会社 代表取締役社長 竹澤 慎一郎様
聞き手:株式会社ジー・サーチ 新規事業開発室 長谷川 均
インタビュー 2016年1月13日
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日本発の査読付き総合科学誌 “Science Postprint” とは

--本日はよろしくお願いいたします。早速ですが、簡単に御社の事業内容をお伺いします。

竹澤 慎一郎(GH株式会社 代表取締役社長):会社としては10期目の会社です。事業内容としてはメディア事業とWebの事業がございまして、主に医療機器メーカー、製薬メーカー、基礎医学メーカー向けのサービスを行っています。こういった専門メーカーと医師、研究者の間のコミュニケーションを促進させたいと願い、各種のサービスを提供していました。

メーカー向けのマーケティングを専門にやっていた会社ですが、3年ぐらい前に新しいメディアを立ち上げようと考えました。研究者にとって必要なメディアはなにかをリサーチした上で、学術論文を一つの事業としてやっていこうと思い立ちました。2012年の冬のことで、Science Postprintは2013年に立ち上げました。

--Science Postprintはどのような性格の雑誌でしょうか。

竹澤:一番の特長は、分野を特定せず、「総合科学」という切り口で論文を集め、発信する点かと思います。その意味で我が国唯一の査読付き総合科学誌になるかと思います。

学協会や商業出版社はたくさんありますけど、最近の学術誌は本当に細分化されています。NatureやScienceは有名ですが、総合誌というとなかなかないですね。Web of Scienceというトムソン・ロイターが運営している学術のデータベースがありますが、そこに総合科学のカテゴリーで登録されているものは50とか60ぐらいです。

--総合誌は意外に少ないのですね。誌名の由来を教えてください。

竹澤:いわゆるサイエンスを扱う雑誌なので、できるだけ一般的で、広い、分野の色がつかないものにしたいといろいろ考えました。Postprintには、いわゆる「学術論文」という意味がありますが、サイエンスの学術論文ということで、そのままの名前でいこうと付けた名前です。

--Science PostprintはJDreamIIIの収録対象誌ですが、JSTPlusとJMEDPlusともに収録されています。大体半分ぐらいがライフサイエンス系の論文ですか。

竹澤:そうですね、既存の論文で多いのは医学の分野と環境学です。それから応用物理学が比較的あるのかな、という気がします。

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