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ORCID(オーキッド)という言葉をご存じでしょうか。ORCIDとは、Open Researcher and Contributor IDの略称で、世界中の研究者に一意の識別子を与えることを目指す国際的な非営利組織です。研究論文や国際共著が急増する中 で、同姓同名や婚姻による姓の変更、研究者の異動などにより論文執筆者の同一性の判断が困難になっています。この名寄せ問題を解決しようと立ち上がったプロジェクトがORCIDです。ORCIDを論文投稿に組み込む出版社も現れ、研究者としても無関心ではいられません。

そこでコラボリー/Beats!では、今回、このORCIDを取り上げ、ORCIDのメンバー機関(ORCID Premium Member)としてORCIDの活動を支援されている株式会社アトラスの大澤響さんにORCIDについて解説していただきます。

ORCIDとは?

ORCID(オーキッド)とは、Open Researcher and Contributor IDの略称で、世界中の研究者に一意の識別子を与えることを目指す国際的な非営利組織です。

研究論文や国際共著が急増する中で、同姓同名や婚姻による姓の変更、研究者の異動などにより論文執筆者の同一性の判断が困難になっています。 この名寄せ問題を解決しようと立ち上がったプロジェクトがORCIDです。

Web of Science、Scopus、PubMedをはじめ、様々なパートナーシステムとの連携により、多くの研究者に対する同一性の判断が容易になります。 例えば、オンライン投稿審査システムEditorial Managerでは、研究者がORCIDから付与されたIDを入力するだけで著者情報を自動取得したり、複数のシステム間のシングルサインオン機能の実装が予定されています。

ORCIDは2012年10月からIDの登録申請受付を開始しています。
誰でも無料で登録でき、IDを取得後、サイト上で自身のプロフィールや研究成果を登録することができます。

ORCIDを使ってできること

ORCIDサイトでユーザがアカウント登録することで、固有の識別子(16桁のID)=ORCID iDを取得することができます。また、サイト上にMY ORCID RECORDと呼ばれるユーザ個別のMyページが作成され、研究者としての自身のプロフィールと共に、論文や大会発表などの研究業績、さらには取得した研究助成金の情報などを登録し、閲覧することができます。

MY ORCID RECORDページ

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ORCID iDと紐付けて研究者の所属や業績情報をORCIDレコード上に登録・集約することで、ORCID iDを使った外部サービスとの連携がより便利になります。

これにより、研究者のみならず、研究者の所属する研究機関や学協会、研究の助成機関、そして研究成果の出版を行う出版社など、学術研究を取り巻くすべてのステークホルダーが多くのメリットを享受することができます。

学術コミュニケーションにおけるORCIDの役割

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参考記事
研究者識別子ORCIDの取り組み :蔵川圭, 武田英明(情報管理 54(10),2012)
学会からみた研究者ID ORCIDがもたらす学会への影響と連携の可能性 :林和弘(SPARC Japan NewsLetter.(10),2011)

◇株式会社アトラスについて (http://www.atlas.jp/
アトラス1986年に創業されたシステム開発会社で、1999年から日本の学術雑誌の電子化システムに取り組んできた。学術大会の支援システムや、研究者向けツールの開発など、学術コミュニケーションや学術研究をITで支援するさまざまなサービスを提供している。