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独立行政法人海洋研究開発機構(理事長 平 朝彦、以下「JAMSTEC」という。)海洋生命理工学研究開発センターの布浦拓郎主任研究員らと国立大学法人東京工業大学、公立大学法人横浜市立大学、国立大学法人東京大学の共同研究グループは、世界最深の海であるマリアナ海溝チャレンジャー海淵内の超深海(水深6000m以深)水塊(水温や塩分などの特性が比較的均質な海水の広がり)中に、上層に拡がる深海水塊とは明瞭に異なる微生物生態系、即ち、独自の超深海・海溝生命圏が存在することを世界で初めて明らかにしました。

JAMSTEC
JAMSTEC プレスリリース

調査は、大深度小型無人探査機 「ABISMO」により海水試料を採取し、分子生態解析、化学解析を展開して行われました。栄養塩濃度や微生物・ウイルス数には、深海層と超深海に違いが観察されませんでしたが、微生物群集構造解析では、超深海には上層とは異なり従属栄養系統群が優占する事が明らかになりました。

この観察結果は、超深海・海溝内水塊に、上層の深海層とは異なる有機物の供給源が存在し、その有機物に強く依存した生態系が成立していることを示していて、海洋微生物生態系像に全く新たな知見をもたらすものです。

米国科学アカデミー紀要 Proceedings of the National Academy of Science に研究成果が発表されていますので、以下に紹介します。

関連リンク:
Hadal biosphere: insight into the microbial ecosystem in the deepest ocean on Earth
 Proceedings of the National Academy of Science(米国科学アカデミー紀要)